今回はSEOの成功事例について紹介します。SEOの成功事例とは、流入数が増加した事例や、ページの表示速度を改善した事例が挙げられます。
例えば、ロングテールキーワードの成功事例では、ある中小企業が、一般的なキーワードに対する競争が激しいため、具体的で特定のニーズを満たすロングテールキーワードに焦点を当てました。コンテンツとメタデータをこれらのキーワードに合わせて最適化し、結果として流入数が大幅に増加しました。
また、ウェブサイトのパフォーマンス改善に成功した事例も存在します。これらの過去の成功事例は、SEOの目標達成に非常に参考になります。
今回紹介するどの成功事例も、共通してサイトのボトルネックになっている課題を発見することができたという点が挙げられます。
そのため、長年同じ人がSEOを担当している場合、第三者からの意見をもらうことも最適な選択肢かもしれません。
また、SEOディレクターやコンサルタントは、単にSEO課題を発見するのではなく、そのサイトで1番ボトルネックなっている課題を発見できるスキルが求められます。
流入数が130%増加した成功事例
まずは、流入数が130%増加した事例を紹介します。この企業様は、社内のSEOディレクターが長年SEO施策を実施していました。ただし、年々流入数が減少し、悩んでいたところにご相談を頂きました。
サイトを調査したところ、サイト内に数万ページに及ぶ重複ページが存在していました。Googleのクローラーが、本来評価してほしいページをクロールせずに、無駄なページばかりクロールしている状況です。更に、ページが重複しているので、ページの評価も分散して本来の評価を受けていないという課題を発見しました。
なぜ、このような課題が社内で発見できないのか?
1つはスキル不足ということもありますが、1番の理由は、長年同じサイトを担当していると、本来気づけるはずの違和感や課題に気づけなくなるということです。
正直、SEOで成果が出ていないサイトの8割はこれが要因だと感じています。このサイトでは、これが当然だから、と思い込んでしまって課題を放置したり、サイトの改善を怠っているケースです。
話を戻しますが、この成功事例では、重複ページを改善して、更に、余ったクロールのリソースを活用してテールワードを獲得することで昨年対比で130%の流入数を伸ばすことに成功しています。
次に、テールワード施策について解説します。
「なんだテールワード施策か」
そう思った方でも、テールワード施策のポイントや順序を正しく理解していないケースがあります。次のポイントを理解して、正しい順番で実装することで成果を最大化できます。
テールワード施策
SEOのテールワード施策とは、検索エンジン最適化(SEO)の一環として、特定のキーワードよりも長いフレーズや一般的でない表現(ロングテールキーワード)をターゲットにする戦略のことを指します。
このアプローチは、より具体的な検索クエリを用いる消費者や特定のニッチ市場を対象としています。テールワードを用いると、競合が少ないため、順位付けが改善しやすくなる可能性があります。
非常に効果のある施策ですが、単にページを増やせばいいという施策ではありません。
下記のポイントを理解して、施策を実施する順番やユーザーのニーズを深く理解することが重要です。
- リソースの調査:ページを増やしてインデックスされるのかを調査します。例えば、サイト内に重複ページが大量に発生している場合は、インデックス率が低下する可能性が高いため、まず初めにそれらの課題を解決します。
- サーバーの応答速度:サーバーの応答速度と、クローラーの頻度は非常に密接に関わっています。ページを増やす際は、サーバーの応答速度を適切に改善しておく必要があります。
- ニーズの理解:ロングテールワードを獲得するために、どんなページでも作成していいわけではありません。ユーザーの検索ニーズを調査して、ユーザーが検索するキーワードに基づいたページを作成する必要があります。
- ページの生成頻度:一度に大量のページを生成するのではなく、段階的にページを生成してインデックス状況を見ながらページの作成頻度を調整します。
次に、テールワード施策の流れについて解説します。
1.テールワードの特定
まず最初に、あなたのビジネスやウェブサイトが提供する製品やサービスに関連するテールワードを特定します。これはキーワードリサーチツール、Googleの関連検索語句、または「Googleサジェスト」などを使用して行うことができます。
2.テールワードの選択
次に、特定したテールワードの中から最も有用で関連性の高いものを選びます。これは、それらのキーワードの検索ボリューム、競争レベル、あなたのウェブサイトにとっての関連性などを考慮して行います。
3.コンテンツ作成
選択したテールワードに対して、質の高いコンテンツを作成します。記事ページであれば、E-E-A-Tを意識したオリジナルなコンテンツ作り、DB系のページであれば、データが重複しないこと、リストのデータが少なくならないことが重要です。
3.オンページSEO
適切なメタデータ(タイトルタグ、メタディスクリプション、ヘッダータグなど)を作成し、テールワードを含めます。これは検索エンジンがコンテンツを理解するのを助け、ページランクを向上させる可能性があります。
ただし、過度にキーワードを詰め込むことや、不自然にキーワードを追加すると評価が下がる可能性があります。
3.分析と調整
施策の成果を分析し、必要に応じて調整を行います。これはGoogle AnalyticsやGoogle Search Consoleなどのツールを使用して行うことができます。
テールワード施策は時間と労力を必要としますが、よりターゲットに絞り込んだトラフィックをウェブサイトに引き寄せるため、効果的な手段となります。
まとめ – 流入数が130%増加した成功事例
1つの目の成功事例では、サイト内のボトルネックを見つけ、改善したクロールリソースを活用してテールワード対策でページ数を増やすという施策です。
一見、簡単そうに見えますが、まずはサイトのボトルネックになっている課題を見つけることができるのか、ロングテールワード施策の注意点や成功するための手順を理解しているかが成功のポイントになっています。
もし、あなたのサイトでも同様の課題や、ロングテールワード対策のページを作ることができる業界であればぜひ参考にしてみてください。
インデックスが3倍になった成功事例
次に、サイトのインデックスが3倍になった成功事例を紹介します。この企業様は、年々インデックス数が減少しており、それが原因で流入数が減少していることを悩んでおりました。
サイトを分析させて頂いたところ、サイトマップで無駄なページを送信していたり、サーバーの応答速度が著しく遅くなっているというボトルネックを発見しました。
そこで、インデックス数を改善するための4つの施策を実施しました。
1つ目は、サイトマップの改善、2つ目は、サーバーの応答速度の改善、3つ目は、重複ページの改善。4つ目は、内部リンクの改善です。
1.サイトマップの改善
サイトマップの改善では、今までは全てのページのURLを記載していましたが、検索エンジンに評価させたいページのみに絞ってURLを送信するように改善しています。
サイトマップでよくある誤解としては、サイト内に存在するすべてのページを送信するというものです。特に、大規模なDB系のサイトでは、コンテンツが少ないページも存在するため、それらの全てを送信していると、サイトマップの品質の低下や、本来評価してほしいページ以外にクロールのリソースが割かれてしまうためSEOで十分な結果を出すことができません。
2.サーバーの応答速度
サーバーの応答速度は、検索エンジンのクロール頻度やインデックス率に非常に関係しています。サーバーの応答速度を改善することで、クロール頻度が改善し、インデックス数が増加しました。
サーバーの応答速度は、サーチコンソールの統計情報で確認することができます。特に、500ミリ以上のサイトは改善が必要です。
3.重複ページの改善
重複ページが多いサイトは、インデックス率も低下します。そのため、サイト内に存在する重複ページを洗い出し、改善することでインデックス数が増加しました。
重複ページは、サーチコンソールのエラーで確認することができます。そのほか、Googleの検索結果でコマンドを活用して、重複ページを発見することもできます。
4.内部リンクの改善
内部リンクが著しく少ないページは、インデックス率も低下します。そのため、検索エンジンに評価させたいページに対して内部リンクが集まるような構造に改善したことでインデックス数が増加しました。
最近のアルゴリズムでは、内部リンクは非常に重要な要素をしめます。そのため、インデックスさせたいページに関しては、内部リンクが集まる設計にする必要があります。
まとめ – インデックスが3倍になった成功事例
2つの目の成功事例では、サイトのボトルネックを見つけ、4つの施策を実装することでインデックス数を増やすという施策です。この施策を実装した結果、インデックス数が3倍になり、流入数も昨年対比120%伸ばすことができました。
もし、あなたのサイトでも同様の課題や、これらの4つの施策を実装できるのでればぜひ参考にしてみてください。
ページスピードが1秒以下に改善
次の事例では、ページスピードを3秒から1秒以下に改善した成功事例を紹介します。この事例でも、長年サイトを運用している担当者から依頼を受けてサイトを調査しました。
サイトを調査してまず驚いたのが、客観的にページの表示速度が遅いのに、社内の方々がそこを課題だと認識していないことでした。
同じ担当者が、日々同じサイトを見ていると、このページスピードが当たり前のようになって、課題と感じなくなる典型的なパターンです。
私はページスピードの重要性と、どれほど緊急性が高いのかを伝えて、次の施策を提案しました。
1.ブラウザキャッシュを有効にする
ウェブサーバーの設定を変更し、ブラウザキャッシュを有効にします。これは通常、.htaccess、nginx.conf、またはhttpd.confなどの設定ファイルにキャッシュ制御ヘッダーを追加することで行います。
例えば、Apacheの場合、.htaccessファイルにコードを追加することでキャッシュを設定できます。
2.CDN(Content Delivery Network)の利用
CDNは、地理的に分散したサーバーからコンテンツを配信するサービスです。ユーザーは最も近いサーバーからコンテンツを受け取るため、ページの読み込み速度が向上します。
3.画像の最適化とキャッシュ
画像はウェブページの読み込みに大きな時間を取ることがあるため、画像の最適化とキャッシュは特に重要です。画像を適切なサイズにリサイズし、圧縮することでデータ量を減らし、また、上記のキャッシュの設定により画像の読み込み速度を向上させることができます。
4.データベースキャッシュの最適化
データベースクエリの結果をキャッシュすることで、同じクエリが再度実行された際の時間を節約できます。これは特に動的なウェブサイトで有効です。
これらの手法を適用することで、ウェブサイトのパフォーマンスを大幅に改善し、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
ただし、キャッシュの設定や最適化は、ウェブサイトの種類、訪問者の地理的な場所、その他の要素により異なるため、個々のウェブサイトの状況に応じて適切に調整する必要があります。
5.JS/CSSの修正
ページによっては、無駄なJSやCSSを読み込ませている場合もあります。各ページで使用するJS・CSSのみを読み込ませるように修正します。また、利用していないJSの削除も有効です。
まとめ – ページスピードが1秒以下に改善
3つの目の成功事例では、ページスピードの改善を紹介させて頂きました。ここでの1番の課題は、自分達のサイトを客観的に見れなくなっているということです。
明らかに、外から見ると課題と感じるのに、長年同じサイトを見ていると、社内では気づけなくなってしまうことです。
もし、あなたのサイトでもこれらの5つの施策を実装できるのでればぜひ参考にしてみてください。
CTRの改善事例
次は、過去にページのCTRが改善した際の施策をまとめましたので紹介させて頂きます。
この施策はあるサイトが、検索結果のCTRを改善することができたタイトルタグの最適化施策です。検索エンジン結果ページ(SERP)におけるクリックスルーレート(CTR)を改善するために、タイトルタグの最適化は非常に重要です。
タイトルタグはウェブページの内容を示す一方で、検索結果に表示されるため、ユーザーがクリックするかどうかを大いに左右します。
ターゲットキーワードの使用
検索者が探している情報に合致するキーワードをタイトルに含めることで、検索結果の関連性を高め、ユーザーがクリックする可能性を上げます。
具体的で詳細なタイトル
ユーザーは具体的で詳細な情報を提供するタイトルに引かれます。
数字の使用
数字をタイトルに含めると、具体的で信憑性があると感じさせ、ユーザーの目を引くことができます。例えば、「ダイエット方法」よりも「30日で5キロ減量するダイエット方法」の方が具体的な期待値を示しているため魅力的です。
感情を引き立てる言葉
感情的な言葉や感情を引き立てる修飾語を使用すると、ユーザーが感情的に関与し、クリックしやすくなります。例えば、「驚くべき」、「究極の」、「最高の」などの言葉です。
クリックを促すCTA
例えば、「詳細はこちら」、「今すぐ見る」など、ユーザーに何をすべきか明確に指示する言葉を含めると良いでしょう。
適切な長さ
GoogleのSERPでは、タイトルタグは通常、30-40文字が表示されます。そのため、重要な情報は30文字以内に収め、途中で切れないようにすることが重要です。
まとめ – CTRの改善事例
4つの目の成功事例では、ページタイトルの改善を紹介させて頂きました。どの施策も、過去に効果のあった施策ですので、あなたのサイトでもぜひ参考にしてみてください。
記事の順位が上昇した事例
最後に、記事の順位が上昇した事例を紹介します。この施策はあるサイトが、オウンドメディアの構造を変えて、記事ページの順位を上昇させた事例です。
どのように構造を変えたかというと、1つのハブページを作成し、そのハブページに関連する記事を作成して、相互にリンクを繋ぐように変えました。
この構造は「トピッククラスター」と呼ばれていて、オウンドメディアで記事ページを作成する場合に、検索エンジンからの評価を集めやすい構造となります。
例えば、ハブページを「SEO対策」のテーマで作成した場合、関連ページには「テクニカルSEO」や「SEO会社の選定方法」などが該当します。
ハブページを作成し、そのハブページの各項目を更に深堀できる関連ページを作成して、相互にリンクをつなげることで、検索エンジンから評価を高めやすい構造を作ることができます。
まとめ
今回は、SEOの成功事例を紹介させて頂きました。もし、あなたのサイトでも同様の課題があったら、ぜひこれらの施策を参考にしてみてください。
また、繰り返しになりますが、
今回紹介したどの成功事例も、共通してサイトのボトルネックになっている課題を発見することができたという点が挙げられます。また、長年同じ人が担当していると、現状の課題に気づけなくなるということも覚えておいてください。
場合によっては、第三者からの意見をもらうことも最適な選択肢かもしれません。
執筆者:西山 隼人
サイバーエージェントで約100社以上のSEOをコンサルティング。価格.com、食べログでインハウスSEOを担当。ウエディングパークで、SEO・UIUXのマネージャーとして集客全般の責任者を担当。大規模サイトのグロースが得意分野。